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立山黒部アルペンルート と 富山地方鉄道 乗りつぶし
(1日目)(2013年11月2日)(11)
(関西電力、立山黒部貫光、富山地方鉄道、富山ライトレール)
〜富山ライトレール〜

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 富山地方鉄道 富山市内軌道線 を乗りつぶし、15:18富山駅 に戻ってきました。
 実は、これで、今日乗りたかったものにはすべて乗ってしまいました。というのも、前の方でも書きましたが、今朝、信濃大町駅 を出発してから、黒部ケーブルカー立山ロープウェイ立山トンネルトロリーバス で、いずれも予定していなかった 臨時便 に乗車することができ、その結果、1時間も早く、旅程を消化することができてしまったのです。
 午後3時をまわったばかりですから、さすがにまだ明るいです。となると、もっと乗りたくなってしまいます。ちなみに、明日乗車する予定にしているのは、以下の路線です。

 富山地方鉄道 本線
 黒部峡谷鉄道
 富山ライトレール

 この中で、富山ライトレール なら、日が暮れるまでに乗ることができそうです。というわけで、今日のシメとして、明日乗る予定にしていた 富山ライトレール に乗車してしまおうと思います。
 富山ライトレール は、富山駅北−岩瀬浜 間 7.6km の路線で、いわゆる LRT(ライトレールトランジット) です。と言いましても、LRT として運行されるようになったのは、2006年4月 のことで、同じ年の2月までは、JR西日本富山港線 という、普通の鉄道路線として運行されていました。
 私は、その JR富山港線 だった時代(1998年8月)に、一度だけ乗車したことがあります。昔の 国鉄JR になったり、JRや私鉄の路線が 第3セクター として生まれ変わるなど、単に会社が変わるだけなら、乗りつぶし の観点から言えば、無理に乗りなおす必要はないと、私は考えています。
 ですが、富山ライトレール の場合は、ちょっと事情が異なります。JR富山港線 から 富山ライトレール に生まれ変わったことにより、一部の区間は、いわゆる 併用軌道 になりました。それにより、その区間のルートが変わっています。しかも、普通の鉄道から、いわゆる LRT に生まれ変わりました。となると、「JR時代に乗ったことがあるからいいや」 とは、さすがに言えません。富山ライトレール として生まれ変わって以来、またもや 乗りつぶし の対象として考えてきたわけなのです。それからもう7年以上経ちましたが、やっと乗りにくることができました。
 というわけで、富山市内軌道線停留場 がある 富山駅南口 から、北口富山ライトレール 富山駅北駅 へ移動しました。


富山ライトレール 岩瀬浜行き 富山駅北駅 15:45発

 JR富山港線時代 は、JR駅構内富山港線用 のホームがあったのですが、富山ライトレール になってからは、北口 に設置されたこの停留場が使われています。
 なお、車両は、TLR0600形 で、ポートラム(PORTRAM) とも呼ばれています。ちなみに、私が15年前に JR富山港線 に乗った時は、こんな↓↓車両でした。


JR西日本 富山港線 岩瀬浜駅 1998年8月撮影

 ご覧の通り、当時の 富山港線475系 で運行されていました。私が子供のころは、急行列車 として活躍していた車両です。いかにも 国鉄型 といった車両で、写真で見ても懐かしいです。それが、あんな近代的な車両(1枚目の写真)になってしまうのですから、時代の移り変わりを感じてしまいます。

 15:45富山駅北駅 を発車しました。
 買い物などが終わり、これから帰宅する人たちでしょうか、座席は埋まり、少しですが立つ人もいらっしゃいます。


15:46 富山駅北−インテック本社前 間

 現在の 富山ライトレール になってから新設された、併用軌道 の区間を進んでいます。JR富山港線時代 にはなかった風景です。先ほど乗ってきた、富山地方鉄道路面電車 の続きに乗っているような感じがします。


インテック本社前駅 15:47発

併用軌道 なので、道路の中央にホームがあります。

15:47 インテック本社前−奥田中学校前 間

15:49 奥田中学校前駅 に到着します

 併用軌道 はここまでです。左へ曲がり、JR富山港線跡専用軌道 に入っていきます。専用軌道 に入ると、すぐに 奥田中学校前駅 に到着です。
 その 奥田中学校前駅 に、上り富山駅北行き が停車しているのが見えます。富山ライトレール は、単線 なので、このように駅で 行き違い を行います。


15:51 奥田中学校前−下奥井 間

 繰り返しになりますが、奥田中学校前駅 から、JR富山港線 の線路跡を利用した 専用軌道 に入りました。この軌道だけを見たら、普通の鉄道と変わらないように思えます。


15:53 下奥井−粟島 間

15:54 越中中島駅 に到着します

 軌道だけを見たら普通の鉄道なんですが、駅のホームは高さが低く、そこを見ると、やっぱり 路面電車 ですね。

15:55 越中中島−城川原 間

 この 専用軌道 の区間は、もう15年も昔のことですが、JR富山港線 だったときにも乗車しています。その時にもこの風景を見ているはずなのですが、「こんなだったかなあ」、と思うばかりです。
 ちょっと前までは、その路線に対して 『乗ったことがあるかどうか』 ということが、私にとって大事なことでした。ですが、最近感じるようになってきたのですが、むろん、乗ったことがない路線に乗ることも大事なのですが、乗ったことがある路線でも、一度や二度乗ったぐらいで何が分かるのかなと。例えば、車窓の風景にしたって、その全てを脳裏に焼き付けることなんてできません。まして、同じ風景のように見えても、その時々で違った印象を受けるわけです。もちろん、それは、その時の季節や、その日の天気、あるいは朝か昼か夜かとか、そういった要因でも変わってきます。さらには、私自身のその時の年齢やそれまでの人生経験、置かれている環境などによっても、感じ方なんて変わってくるような気がするのです。ちょっと大げさかもしれませんが、同じ路線でも、例えば、100回乗ったら、100回新しい発見があるんじゃないかなと。『鉄道に乗る』 ということの楽しさって、そういうところにあるんじゃないかなと、最近思うようになってきました。


城川原駅 15:58発

 富山駅北行き との 行き違い です。この↑↑写真では分かりませんが、この 城川原駅 には 車両基地 があります。また、富山ライトレール本社 もあるのだそうです。


15:59 犬島新町−蓮町 間

 川(というか運河なのかな)を渡るところで、進行方向右側に、使われなくなった ガーター橋 がありました。一瞬、JR富山港線時代 の遺構かと思ってしまいましたが、どうやらそれは私の勘違いで、昔、この辺りと 北陸本線 を結ぶ 貨物線 があって、その名残りのようです。むろん、15年前にもあったはずですが、恥ずかしながら全然記憶にありませんでした。


蓮町駅 16:00発

 駅前に駐輪場があって、その奥に小型の バス が停まっています。多分、あのバスは、富山ライトレール と接続して、この辺りで運行している フィーダーバス というやつではないかと思います。JR富山港線 から 富山ライトレール に生まれ変わるにあたっては、単に駅を増やしたり、車両を新しくするだけではなく、地域全体の 公共交通 のあり方を見直すところからやっているんですね。たいしたものです。富山 って進んでるんですね。


16:01 蓮町−大広田 間

大広田駅 16:05発

 またもや、富山駅北行き との行き違いです。この時間帯は、下り上り15分間隔 での運転になっています。JR富山港線時代 は、1時間に1本あるかどうかでした。この地域の人たちにとっては、利用しやすい乗り物になったと言えるのではないでしょうか。


16:06 大広田−東岩瀬 間

16:06 東岩瀬駅 に到着します

 この 東岩瀬駅 は、JR時代の駅舎とホームが保存されているそうです。この↑↑写真で、線路の左側に写っているのがそうです。
 私が敬愛してやまない紀行作家の 宮脇俊三 と言えば、その代表作は、言うまでもなく 「時刻表2万キロ」 ですが、その 第1章 に国鉄時代の 富山港線 が出てきます。
 昭和50年9月24日の早朝、神岡線 を乗りつぶした 宮脇さん は、神岡駅 から 猪谷駅 へ引き返し、さらに 高山本線 に乗り換えて 富山駅 へ戻ろうとします。ところが、乗るべき列車を間違え、その 高山本線 の列車に乗り遅れてしまうのです。後の列車で 富山駅 に戻ってきますが、次に乗るべき 富山港線 の列車は、すでに発車してしまっています。
 そこで、宮脇さん は、あるチャレンジをします。富山駅前 から タクシー に乗車し、富山港線 の終点の 岩瀬浜駅 へ向かい、岩瀬浜駅 から 富山港線 の折り返しに乗車し、富山駅 に戻ってこようとするのです。しかし、高山本線富山駅 に到着したのは 8:14宮脇さん が乗車しようとする 富山港線岩瀬浜発8:31 です。つまり、たったの17分しかありません。結局、宮脇さん は、岩瀬浜駅 まで行くことを諦め、この 東岩瀬駅タクシー を下車します。そして、岩瀬浜駅8:31 に発車してきた列車に乗車し、富山駅 へ戻ることになりました。ここまできて、東岩瀬浜−岩瀬浜 間 だけを乗り残すことになってしまったのでした。
 こういったエピソードのある 東岩瀬駅 の駅舎が残されているのは、私のような人にとってはとてもうれしいことです。今回は素通りしてしまいますが、次に来ることがあったら、途中下車をしてみたいなと思います。


16:07 東岩瀬−競輪場前 間

競輪場前駅 16:07発

次は、終点の 岩瀬浜駅 です。

車内

 途中、各駅で下車していく人たちがいて、車内は少しずつ空いてきていました。先ほどの 競輪場前駅 でも、2人の方が下車していかれました。すると、車内の乗客は私だけになってしまい、あと一駅とはいえ、私の貸し切りになってしまいました。


16:08 競輪場前−岩瀬浜 間

この運河を600mほど行くと、もう 富山湾 です。

16:08 競輪場前−岩瀬浜 間

 岩瀬浜駅 が見えてきました。
 まもなく、終点の 岩瀬浜駅 に到着します。


岩瀬浜駅 16:09着

 終点の 岩瀬浜駅 に到着しました。富山駅北駅 から、24分 の旅でした。これで、富山ライトレール を乗りつぶしました。
 15年ぶりに訪れた 岩瀬浜駅 は、ずいぶん印象が変わっていました。15年前には、こんな↓↓駅舎もあったのです。


JR西日本 富山港線 岩瀬浜駅 1998年8月撮影

 「できればこの駅舎も残しておいてくれたら・・」 とも思いましたが、それは贅沢というものでしょう。富山港線 が生まれ変わり、より一層、地域の人たちのために、活躍できるようになったのですから。そんなことを思いながら、この後、富山駅 まで引き返しました。

 岩瀬浜 16:16 → 富山ライトレール → 富山駅北 16:40

 これで、やっと 1日目 が終わりました。予約しているホテルで、ゆっくり休んで明日に備えようと思います。
 繰り返しになりますが、明日は、

 富山地方鉄道 本線
 黒部峡谷鉄道

 に乗車する予定です。というわけで、2日目 へ続きます。



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